鬼平時事砲弾

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二階幹事長「米国の顔色をうかがうべきでない」

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皇紀2679年卯月(うづき)26日(平成31年・令和元年4月)

 自民党の二階幹事長が24日、安倍首相の特使として北京で習近平氏と会談をおこなったそうです。
 その事自体はよくある外交活動として何ら問題はないと思うのですが、その時の発言が引っかかりました。
 産経新聞によれば、発言は次のような内容です。

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産経新聞 https://www.sankei.com/world/news/190424/wor1904240036-n1.html

  米国などは一帯一路の持続可能性や透明性について懸念を示しているが、二階氏は会談後、記者団に「今後も互いに協力し合って(一帯一路を)進めていく。米国の顔色をうかがって日中の問題を考えていくものではない」と強調した。

 首相の特使として会談したなら、それはそのまま首相の言葉として受け止められてしまうわけなのですが、アメリカのみならずインド、オーストラリア等も交えて軍事・経済にわたる対中国包囲網を固めていこうというこの時期にこの発言。
 なんとも政治的バランス感覚が貧しいというか、次節を読む能力が欠如していると思わざるを得ません。
 意訳すれば『同盟国アメリカの顔色など知った事か。中国様の意向こそ至上』と言ってるようなものなのです。
 よく耳にする言葉ですが、これでは中国と世界に『誤ったメッセージ』を与えることになりかんせませんね。

 っで、どうなったかというと、案の定……

 国営新華社通信は、二階氏が一帯一路に関し、「巨大な潜在力のある壮大な構想であり、日本は、中国がこの構想を通じて世界や地域に重要な貢献をしていると、積極的に評価している」と述べたと報じた。中国政府は今後、日本による一帯一路への「積極的評価を対外的にアピールしていくとみられる。

 となるわけです。もう中国は利用する気満々ですよ。

 いま日本政府側の人間として必要な態度は、ほぼ連日とも言える尖閣諸島への侵犯や南沙・西沙問題をはじめとする中国のなりふり構わぬ海洋進出に対して『ルールを守らないとマズイことになりますよ』と諭すことじゃないでしょうか。

 ここからは個人的希望ですが、ダブル選の可能性も囁かれる夏の選挙後、内閣改造で是非とも幹事長と防衛相は交代をお願いしたいところです。